東京新聞によると、「都教委の説明では、生徒五百人を含む都民に「意識調査」を昨年実施。生徒の声を聞いて計画を立案した、とする。」となっています。その調査が、これのようです。
しかし、この調査では、定時制に関する質問は、32番の一つだけです。そこを見てみましょう。

《都立の定時制高校について》
 都立の定時制高校は、平成13年5月現在101校あり、昼間の定時制高校(夜間ばかりでなく、 昼間も学べる定時制高校)は3校だけで、他は夜間定時制となっています。都立の全日制高校 は1クラスの定員を35〜40人にしていますが、定時制高校では1クラスの定員を30人としてき め細かな指導を行っています。しかし、生徒数の減少によって学絞・学級の小規模化が今後さらに進むことが予想されます。
  「計画」では高校中退者等を受け入れるために、昼間定時制の独立校として「チャレンジスクール」を5校設置する予定としており、平成12年4月に「桐ヶ丘高校」(北区)、平成13年4月 に「世田谷泉高校」(世田谷区)の2校が開校しました。「計画」では、このほか単位制の昼夜間定時制高校1校を設置する予定になっています。(P.6・9・10参照)

間32 これからの定時制教育の改善すべき点は何だとお考えですか?(2つまで○)

1・昼間に定時制で学びたい人のために、充実した施設を占有できる昼間定時制を増やす          28.3%
2・定時制では卒業までに原則4年間かかるが、3年間でも卒業できる学校を増やす              24.5%
3.知識や技術を習得できるように、学科や教育内容を改善する                         25.4%
4・他の高校からの転学や中途退学者の再入学を受け入れて、多様な生徒に対する指導を充実させる。 43.7%
5.社会人が生涯学習の場として活用できるようにする                               33.5%
6・その他(                              )                          3.0%
                                                          無回答 1.1%

 2つ選ぶなかで、昼夜間定時制を増やすは、28.3%しかなく、Cの多様な生徒に対する指導を充実させるが、43.7%、Dの社会人が生涯学習の場として活用できるようにが、33.5%もある。
 しかも、この調査は、高校生500名(全定あわせて)に聞き、237名しか回答していない調査です。

 この調査を持って今回の案を出したというなら、データ―の悪用ではないでしょうか?むしろ、現行の定時制を充実しろという結論が出てくるのではないでしょうか?また、何人の定時制生徒が答えていたのでしょうか?これだけのデータ―で生徒の声を聞いて計画を立案したというだけでなく、「定時制を守る生徒の会」の在校生には会わず、さらに脅迫していることは、断じて許せないと思います。ぜひ、「都の調査」と「定時制を守る生徒の会と都の会談内容」ににリンクし、読み比べてください。 

 トップページに戻る