小松川高校定時制の存続を強く求めます

 東京都教育委員会は、6月27日、「都立高校改革・新配置計画(案)」を発表しました。
 それによると、小松川高校定時制は、小岩、両国、墨田川、上野の各定時制と、台東商業全日制、定時制とともに、台東地区昼夜間定時制高校(三部制、生徒数約1000名)に統廃合すると明記されています。使用校舎は現在の台東商業高校。そして本案については、10月の教育委員会で決定するという、きわめて一方的なものです。

 現在、少子化が進む中でも、定時制に入学を希望する生徒は、増えることはあっても、減少はしていないのです。このままこの計画が進められれば、江戸川区には、江戸川高校定時制と葛西南高校定時制の2校になってしまいます。地域の定時制を希望しても、入学できない生徒が多数出てくるという、深刻な事態となっています。

 現在の定時制高校の果たしている役割、在校生の実態に目を向けることなく、まず廃校ありき、・・・・、新たに作るという学校の中身も決まっていない。さらに、学区を越え、台東商業高校への統合というむちゃくちゃな案です。私たちは、受け入れるわけにはいきません。

 小松川高校定時制は、他の多くの定時制と同じように、学校近くに住み、また学校近くに職場のある、勤労青少年、全日制中退者、不登校経験者、障害者、在日外国人等、さまざまな生徒が学んでいます。

 少人数で、ゆったりした学習環境の中で、個々の学習条件の差も解決しています。また、さまざまな経験を持った人間集団の中で学ぶものは、とても豊かです。4年間じっくり過ごす中からお互いに学び合う学習効果は、他の学校形態からは得ることのできないものです。

 長びく不況と社会問題の多様化の中で、問題を抱える子供たちは増加しています。私たちは、定時制高校こそ、多様化する生徒たちにとって、学ぶ権利、教育の機会均等を保証する学校であると考えます。このような学校を充実させていくことが、公教育の使命であると考えます。

 当該校の生徒・教職員・保護者・PTAに対し、事前に説明も、また意見を聞くこともなく、一方的に押し進められた「都立学校改革・新配置計画(案)」に、私たちは反対します。

 貴教育委員会におかれましては、私たちの声に真摯に耳を傾けていただき、今回の定時制統廃合計画の撤回、小松川高校定時制存続の勇断を下していただくよう、強く要望いたします。

東京都教育委員会

                               2002年7月3日

                    東京都立小松川高校定時制、PTA総会


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