分教場廃校案についての訴え

 梅雨期が続いておりますが、みなさまご清栄のこととご推察申し上げます。
 さて、さる6月27日、東京都教育庁は、「都立高校改革・新配置計画(案)」を発表しました。その案の中に、「大島高等学校南分教場(定時制)は廃止」という項目があり、私たちは驚きを隠すことができませんでした。しかも校長の報告によれば、「平成14年度末をもって廃止」という意向であると聞かされ、驚きは二重となっています。
 そもそも、大島孤島学校定時制南分教場の全身は、大島南高等学校定時制でした。約20年前、大島南高等学校定時制をつぶし、大島高等学校定時制に統合するという案が東京都より出されました。その際に、PTA・同窓会・町当局(町長・町議会)などの暖かい支援のもと、また住民約5千名の方々の署名を得て、学校存続の運動を展開することが出来ました。その結果、大島南高等学校定時制は廃止されることになりましたが、同じ場所に大島高等学校定時制南分教場を置くということで事実上学校を存続させることができました。以後20年間、南分教場は主に大島南部地区で働きながら学ぼうとする生徒を受け入れ、後期中等教育を保証する場として地道な教育活動を展開してきました。その間、17年間で48名の卒業生を送り出すこともできました。これは、一重に地域の皆さんに支えられてのことであり、深く感謝する次第です。
 さて、この度の「案」は、二つの問題点を含んでいます。一つは、もし南分教場を廃止することとなれば、今後大島南部地区で働きながら学ぼうとする青少年の学業の機会を閉ざしてしまうことになる点です。元町にある定時制には通いきれないというのが20年前、南部地区に定時制を残した理由でした。その点は現在も変わっていません。生徒数はなくないとはいえ、(現在総生徒数は7名です)、南部地区に定時制を存続させておくべき根拠は依然として変わらないのです。
 問題点の第二は、「14年度末をもって廃止する」です。これは、現在南分教場に通学している在校生を来年度より元町に「転校させる」ことを意味しています。これはあまりにも乱暴な措置ではないでしょうか。仮に、生徒数の少なさから「南分教場を廃止する」ということがまかり通ったとしても、現在通学している生徒は、「分教場で卒業させる」というのが、行政としての当然の責任です。(現に、都内で廃止になった学校でも在校生は入学した学校で卒業させています。)分教場の生徒諸君も全員が、もし来年度から元町の学校へ通えということであれば、学校をやめざるを得ない、やめると明言しています。これでは生徒を「放校」処分にするに等しいと言われても仕方がありません。

地域の皆さんに訴えます。
どうか、@南分教場存続のために力を貸してください。少なくとも、A在校生が南分教場で卒業できるために力を貸してください。

地域のみなさま 各位

2002年7月5日

                                大島高等学校南分教場 職場会

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