教育改革の象徴 投稿者:田井正博  投稿日: 7月 5日(月)02時13分45秒

 都立両国高校が建て替えられてすでにかなり年月が経っていますが、にもかかわらず訪れるたびに違和感を感じます。それはこれまで表通りに面していた正門が裏門となって、鉄柵で閉め切られたままになっているからです。壁に書かれた警告文はとても冷たいものです。まるで地域社会に対して門を閉ざしているようです。現在の正門に行くには表通りの裏門からさらに100メートルほど歩かねばなりません。現在の生徒たちがそれを当たり前として通っているとすれば、一見すると問題が何もないように思えます。
 しかし、これがもし個人の家であったらどうでしょうか。家を建て替える時、表通りに面していた正面玄関を裏口にするような建て方をするでしょうか。よほどの事情がない限り、あり得ないことだと思います。
 問題は校舎を建て替えする時、地域の方々を交えての話し合いの場が持たれたのだろうかと言うことです。さまざまな人の意見が集約された結果として、このような配置になったのだろうかと言うことです。
 もちろん、改革を進める時、結果が悪くなることを期待する人はいないと思います。しかし、この両国高校の建物の配置自体が、それでも慎重に事を運ぶべきだと語っているように思えてなりません。
 定時制の統廃合の問題は、かなり強引に進められているように思います。両国高校の校舎のような非常識な結果にならないように、都教育委員会の方々には現場の声にもっともっと耳を傾けていただきたいと思います。一番大切なことは、皆で理想的な教育改革をすることではないでしょうか。

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