都民集会アピール

力を合わせ、定時制の灯を守り抜きましょう

 今日、都立定時制高校の教職員、保護者、卒業生、在校生をはじめ定時制の灯を守りたいと願う多くの人たちが集いました。
 私たちは、夜間定時制が、働きながら学ぼうとする生徒、小中学校時代不登校だった生徒、全日制になじめなかった生徒、心身にハンディキャップをもつ生徒、外国籍生徒、そして年輩の生徒など、多様な生徒にとってかけがいのない学習の場になっていることをあらためて確認しました。

 「競争や強制がない」定時制高校は、今日の競争とスピードに合わず、傷ついた多くの青少年が「働きながら学ぶ」ことによって学びを取り戻し、自己を発見し、再生する場になっています。それは、定時制高校が少人数でアットホームな学校だからです。そして何よりも、住居や仕事場の近くに学校があって通学しやすいからです。

 ところが東京都教育委員会は、6月27日に「新配置計画案」を発表し、32校の夜間定時制高校を統廃合しようとしています。「第一次計画」「第二次計画」「新配置計画」を合わせると、100校ある夜間定時制高校の実に2/3が廃校になってしまいます。山手線沿線とその内側には夜間定時制高校は1校しか残りません。チャレンジスクールなど昼間定時制高校が夜間定時制の替わりにはならないことはそれぞれの学校関係者も指摘しています。

 学校が遠くなることと夜間定時制高校にたどり着けない生徒を大量に産みだします。特に、大島高校定時制南分教場については現在在籍している生徒にも20Km離れた大島高校に移ることを強制しています。生徒全員が「本校になったら学校をやめざるを得ない」と言っています。

 私たちは、現在定時制に通っている生徒はもちろん、これからも様々な事情で夜間定時制を必要とする人たちの学習の場を奪う夜間定時制高校の統廃合に反対します。

 夜間定時制高校も様々な教育課題を抱えており、十分ではありません。しかし、その解決は夜間定時制高校をなくすことではありません。現在ある学校の教育活動を支援し、教育条件を改善することです。

 私たちは東京都教育委委員会に要求します。

 1.新配置計画を撤回し、定時制高校の統廃合計画をやめること。
 1.現在ある夜間定時制高校を充実させること。
 1.少なくとも生徒・保護者・教職員・地域の声を受け止め、十分な時間を掛けて検討し、拙速な10月決定をしないこと。


 私たちは、各学校や地域での取り組みを持ち寄り、多くの都民の理解と協力が広がっていることを交流しました。今日の集会を契機に運動を一層発展させ、夜間定時制高校の灯を守り抜いていこうではありませんか。

2002年9月21日

                                             「定時制の灯を守れ!」9.21都民集会

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