都教委要請行動(2007/02/19)

要請行動の冒頭に、森代表が要請書を読み上げ、松尾担当課長に手交。都側の参加は、松尾・黒崎(担当課長)、大屋(係長)の三氏。守る会側は、森代表、山川・寺川両副代表、をはじめ、十数名。



都側:給食からお答えしたい。試行の内容についてだが、給食検討委員会などの結果を受けて、外部調理委託にした。委託業者の厨房で調理を行うが、学校の基準で調理し、配膳下善は業者。暖かいままで出せるようにする。ご飯は学校で配膳。生徒の食材費は今まで通り。検食などは学校が行う。入試の件について。八王子拓真の倍率は確かに4倍を超えている。チャレンジ枠も2.7倍。ただ、夜間の三部は今までと変わりない。立川定時制は定員を越えているが、近隣の夜間定時制はまだあいている。拓真の倍率は高いが、後期試験もあるので何とかなる。落ちた生徒の追跡調査は困難。個人のプライバシーに関わるので難しい。追跡調査は今のところ考えていない。

守る会:八王子で問題が起こることはもう3年前ぐらいからわかっていた。大江戸、六本木でも同じ事を指摘した。去年以来、八王子で同じ事が起きると警鐘を鳴らしてきた。それに関してどう対策をたててきたのか。

都:新しい学校は掘り起こし効果で倍率が高くなるときもある。拓真は新たなタイプの三部制。学校の趣旨を理解していただき、その趣旨を理解してもらって受験してもらうように努力している。

守:中学校の先生に説明しているのかもしれないが、あまりにタイプが多くて先生でも理解できない。倍率の出そうな定時制をあきらめて、全日制に移るなどの逆転現象さえ起こっている。

都:夏などに新たなタイプの学校の説明会をしている。パンフを作って3年生に配布している。理解してもらうよう、今後も努力していく。

守:パンフレットそのものがわかりにくい。どこがどう違うのかよくわからない。説明会をやっているからいいということではない。

都:文章を読んだだけでは難しいかもしれない。進路の先生に来てもらうような努力もしている。さらに努力をしていく。

守:私たちは、八王子地区が深刻になると以前から言ってきた。数年前から、周辺の夜間が統合されて二次募集で入れなくなる生徒が出てきた。今回は八王子地区で、受け皿がない。いままでの都心のケースと違う。具体的な措置を聞かせていただきたい。

都:八王子拓真には後期募集もある。拓真には、広い多摩地域から応募が来ているので、一次でまだ充足していない夜間定時で吸収できる。

守:今回の八王子拓真の前期試験とチャレンジ枠とで約400人落ちる。立川定で10人落ちる。拓真の後期募集で144人募集するが、それでも無理。福生や町田などの二次募集の分を見込んでも収容できない。全を落ちた生徒も応募してくる。

都:拓真には多摩地区全域からくるので、町田、青梅総合、久留米総合などまだあいているところで吸収できる。また拓真の夜間クラスは60人募集のところに、ほぼ60人の応募なので問題ないと考えている。

守:今回の前期募集で取るのは24人でしょ。落ちた残りの30数名を後期試験で優先的に受け入れるのか。

都:そうはなっていません。

守:それじゃ、嘘をついていることになる。無責任でしょう。

都:定時制全体を考えれば・・充足する・・。

守:八王子では、この間、全日制が2校、定時制が4校つぶされた。拓真の後期試験には全日を落ちた子が殺到する。

守:東京都全体では大丈夫だから吸収できる、という論理。そんなことは無理。両国から三多摩に行けるのか。人間はものではない。地域間格差をどうするのか。暖かい配慮をして欲しい。

都:確かに八王子の方に東へ行けとは言わない。拓真には広い地域から応募があるので、通えるところを探せるのではないかと申し上げている。神代、農業、青梅、久留米もある。

守:きちんと数字を見て欲しい。八王子拓真で400人落ちる。全日制を落ちた生徒もいる。八王子地域ではパンク。多摩全域でも収容できない。どう少なく見積もっても80人ぐらい足りない。

都:でも落ちた方が皆さん都立に行くわけではないから・・。

守:去年の校長会の事前調査で、拓真はすでに3.9倍だった。その時点でどう働きかけてくださったのか。就学計画で都立枠は40000人。そこに希望者が48900人。そ

のうち8900人が落ちる。どう対策を?

都:志望を変えたいという生徒には指導をしている。でも、志望を変えろと強制はできない。

守:それでも倍率が高い。12月には三者面談も終わっている。事前調査の数字はかなり正確。

都:実際の応募では第二志望の子も受けるので把握がむずかしい。

守:落ちた子の皆さんが都立に行くわけではないという、先ほどの言葉を聞いてびっくりした。うちは都立しかない。うちは定時制を希望していたが武蔵も、大泉もなくなり、久留米総合の中身がわからない。すると立川定しかない。しかし定員をオーバーした。一月に子どもが言ってきたのは、「落ちるのはいやだから、全日制にする」と。バイトしながら全日制に行くと言っている。定時制を受けても落ちる可能性がある。私立を受けることすらできない。受験料も高いし。落ちても遠くには通えない。三多摩は広いから、「ここがダメならあっち」とは言えない。遠すぎる。そういうことを15歳の子に強いるのか。

都:どうしても都立に行きたい、という生徒さんがいることはわかっている。でも、全員が都立を希望しているわけではない。

守:良くそんなことを言えますね。問題にしますよ!

守:生徒は傷つきたくないのだ。彼らはこういう高倍率のところは受けられない。子どもたちを傷つけている。

守:皆さん都立を受けるわけではない、というのは、併願をしていることを指しているのだろうが、実態を把握されていますか。たとえば、全日制の日比谷や定時制を受けている生徒の併願比率を教えてください。

都:把握していない。申し訳ないが・・。定時制の学校に関して、(皆さん都立を受けるわけではないという表現は)説明としては不十分だった。申し訳ない。

守:政策破綻です。少なくとも多摩では破綻。多摩の全を落ちた子も定時制に来る。定時制は最後のセーフテイネットだったのに。破綻したのだから政策を変えてほしい。

守:荻窪の倍率はそんなに高くないけど・・。学校が三つある(昼夜間、従来の荻窪、武蔵)。これが応募状況に出ているのでは?都民の目線で一年伸ばしにできないのか。荻窪の工事もずさん。大丈夫といいながら・・。東京都を信用できない。

守:定時制は最終的には55校になる。都立高校再生とか言っているが、どんどんつぶした結果倍率があがり、傷ついた生徒が増えるということ。

守:破綻しているとの話が出ている。実態を上に伝えて欲しい。給食に関しても、自校方式をグループ方式に変えていながら、今度はデリバリーになる。

守:私の子どもは、在校中に自校方式からグループ方式に変わった。グループ方式がいいといっていたのにまた変わるのか?あの子たちが3食ともコンビニ弁当とかお弁当になってしまったらどうなるのか。かわいそうだ。

守:変える理由が、コストがかかるとか親子が破綻したからとのことだが、統廃合をしたからというのが理由。そちらの都合でしょう。あまりにも都合のいい論理。ご都合主義だ。部署が違うといわれても困る。しっかり伝えて欲しい。

守:親子になってから何年たったか。そんなにたっていない。先の見通しをきちんともって欲しい。ご都合主義だ。今度のデリバリーは試行といいつつ、決まっている感じがする。親子方式は何で破綻したのか。

守:八王子での政策破綻をどうするのか。たとえば横浜で同じようなことが起こった時、横浜では定員の倍を受け入れた。それくらいやるべきだ。都立に来たい人が多いのだから、倍取ってみたらどうか?デリバリーに関してはもう少し資料を出して欲しい。

都:給食については要望として担当に伝える。倍率が高いという問題については、後期募集も含めて今後検討していく。

守:いったん決めたら突き進むというのはやめて欲しい。柔軟な対応をするべき。暖かい配慮を。

守:二次募集の結果を見てというのでは遅すぎる。定員を2倍にふくらませて、という案も出た。落ちた子どもたちがどうなったか、以前少し調べてみたことがある。やむなく進学をあきらめたという子もいる。またそういう子が増える。ぜひ2次募集を待たずに対応策をお願いしたい。給食についても、なぜこうなったのかの経過と理由をお聞きしたい。定時制政策の振興に逆行しないように。

守:追跡調査は個人のプライバシーまで踏み込まない。生徒個人の名前を挙げろと言っているわけでもないし。中学の先生に聞いてもらって、数字でもらえばいいだけのこと。ぜひ、困難だと逃げないで、取り組んでください。

森代表:中学の先生は最後まで生徒の実態を追っている。それを確認して欲しい。今後ともぜひよろしくお願いしたい。

                       (以上約1時間)

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